建設コンサルタント(河川・道路・構造物・上下水道・都市計画・施工管理・環境調査)/測量/地質調査/補償コンサルタント|株式会社京葉都市設計(千葉県千葉市・松戸市・船橋市)

株式会社京葉都市設計(千葉県千葉市中央区)

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平成最悪の豪雨被害

作成日:平成30年7月17日 技術士(建設、総合)楢村光雄

 2018年6月下旬から7月上旬にかけて、九州から中国・四国・近畿・東海地方が大雨に見舞われ、200人の人命が失われる平成最悪の豪雨被害となった。
 日本海を東に進む、台風7号から変わった温帯低気圧に向かって、湿った暖かい空気が多量に流れ込み、停滞する梅雨前線を刺激して、長時間の豪雨となった。気象庁は9府県に「大雨特別警報」を発令し、厳重警戒を促した。
 河川の氾濫、土砂崩れが多数発生し、広島市では四年前の2014年8月に土砂崩れで77人が亡くなったが、今回も又90人の方が犠牲となった。
 倉敷市では、高梁川の支川の小田川の堤防が決壊し、急速な水位上昇により、逃げ遅れた多くの人たちが、犠牲となった。

7月8日朝日新聞掲載写真転写

[何時でも]
 今回の気象状況を見ると、地球温暖化により、気象現象は急激に荒々しくなる傾向が感じられる。 昨年の九州北部豪雨に続いての今回の豪雨(大雨特別警報は、数十年に一度の稀な大雨に対する警報である)は地域によっては 2年連続の特別警報であった。この秋にも、台風による大雨が襲来しないとも限らない。

[何処でも]
 今回のような雨が降れば、日本全国どこでも、河川の氾濫や土砂崩れが発生し、多数の人命が危険に晒され、多大な経済的損失を被る。

[危険の回避]
 大雨は降る、河川は氾濫する、土砂崩れは発生する、このことを前提に、自分の住居地を点検する。

  • 自宅の敷地の高さが、一番近い堤防の高さより高いかどうか
  • 自宅が裏山の谷筋(沢筋)の下流に位置していないかどうか
  • TV報道を参考に、水や土砂が襲ってきた時の光景を思い浮かべよう
  • 取り残された時の対策を準備しておこう

失敗の記憶(3)

作成日:平成30年5月10日 技術顧問:楢村光雄

「サービス」としての水質検査

  • 概要
     ○○川放水路工事は、現地盤より10m程度掘削してボックスを構築するもので、地下水位を下げて施工する。このため、近隣の井戸水の水位低下が予想され、地下水位の調査を実施した。同時に住民へのサービスとして水質調査も実施した。
     その結果、飲用不適合(基準値以上のヒ素の検出等)の井戸水が確認されたが、調査結果は工事終了後、暫く放置され、井戸所有者には報告していないことが判明した。
  • 「サービス」としての水質検査
  • 問題点
    • 地下水調査の目的は、工事による地下水位の変動を把握し、補償のための資料とするものであった(水質調査は目的外調査であった)。
    • 飲用不適合の調査結果が出た場合の対策を考慮していなかった。
    • 目的外調査の実施と、有害物質の告知を怠ったことに対するけん責。
  • 結果
    • 井戸所有者には、飲用不適合は工事に起因するものではなく、自然由来であることを説明し(工事では薬液注入等水質に影響を与える工法は採用していない)、水道水への転換を案内した。  

失敗の記憶(2)

作成日:平成30年1月20日 技術顧問:楢村光雄

[没]になった原稿

 以下の原稿は、私が「失敗の記録」として記述した原稿であるが、社内で検討した結果、没になった原稿である。人物、日時、場所が特定される部分を伏字○○として、採録する。
 なお、参考までに、末尾に差し障りとなる問題項目等を列挙しておいた。


[○○車を盗まれる]
夏の良く晴れた暑い日であった。その日は、工事の竣工検査が予定され、○○○が○○から当地に赴いていた。検査一行は、設計書・図面・巻尺・レベル等の検査用具一式を持って、検査対象である○○道路を検査しつつ移動していた。
 その間、○○車のライトバンは検査起点の堤防の下の道路に、エンジンを駆けたまま、放置された。検査が終わり、車に帰った時に、クーラーの効いた車内に○○○を迎え入れたい、との親切心であった。周りは水田・人家は疎ら・人影なし、ところが、検査が終わって帰って来てみると、車がない、さあ大変。
 ○○警察では、その車が事件に関与すると車の管理者責任が問われる、と脅される。とは言いつつも日頃、意思疎通を保つ努力をしておいた結果からだろうか、直ぐに管内のタクシー会社に連絡を取ってくれた。盗難車を発見するための第一の有効手段は、タクシー会社に連絡し、各ドライバーに注意をしてもらうことらしい。其の甲斐もなく、夕方になっても連絡がない。心配でしようがない。
 30km離れたコンビニの駐車場に、乗り捨てられているのが発見されたのは、暗くなってからである。
 良かれと思って、実行する場合も、それに伴うリスクを考慮し、リスクの発現の可能性や、リスクが現実化しなかった場合とした場合の、メリットとデメリットの質と量を冷静に比較検討すること、等の反省が考えられる。

  • 守秘義務
  • 信用失墜行為
  • 不祥事の公表
  • この事象は「リスク」ではなく「想定外」

失敗の記憶(1)

作成日:平成29年11月15日 技術顧問:楢村光雄

 これから、私が経験した失敗を幾つか紹介します。人間、生きていく上で、又、仕事の上で、必ず失敗を経験します。つまらない失敗から考えさせられる失敗まで、失敗にも種々あります。ここでは、失敗の幾つかを、記憶の中から引っ張り出し、失敗の原因や評価を、皆さんと一緒に考える機会になれば、と思っています。

[光ファイバー焼損事故]
 ○○橋梁は床版の傷みが激しく、打替えの必要が生じた。このため、工事の一環として鋼製ジョイントを溶断していた所、落下した火の玉が、光ファイバーを保護していたカバーの隙間から侵入し、光ファイバーを数十メートルにわたって焼損した。
 この光ファイバーは、重要構造物の遠隔操作用のもので、復旧までの間、機側操作で応急対応した。

 [考えるポイント]

  • 工事の着手前に、光ファイバーの占用者の立会を求め、占用物件の確認を行っていたが、隙間のあることは、認識していなかった。
  • 事前の安全確認、施工方法は適当であったか。
  • 損害賠償責任は誰にあるのか。
  • この件では、施工業者が工事損害補償保険に加入しており、損害がほぼ補填されたと聞いた。

大災害時に個人として「何を記録するか」(方丈記より)

作成日:平成29年7月3日 技術士(建設、総合技術監理) 技術顧問:楢村光雄

 2011年に東日本大震災が発生してから、既に6年以上が過ぎ、大震災の記憶も、残念ながら、薄れてゆく。
 首都直下型地震がこの30年間に、高い確率で発生すると言われている。
ここでは、災害の記録について、「方丈記」を参考にしながら、考えてみることにしよう。災害の発生から被害状況の把握、応急復旧から復興に至る全体の記録については、公的機関が、専門家と時間と必要経費を使って作成する。
では、個人として何を記録するのか。
 方丈記は今から805年前の西暦1212年、鴨長明によって書かれた随筆である。
 1212年と言えば、源平の争いが終わり、鎌倉幕府が成立(1192年)して20年経過した頃であり、大陸では蒙古のチンギス汗が即位(1206年)し、欧州では、第4回十字軍(1202~1204年)の遠征があった時代である。
 方丈記では、冒頭「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世中にある人と栖と、又かくのごとし。」と記し、そのころ都で発生した災害を丹念に記録している。

流水紋

図―①  流水紋

 火災、辻風、ひでり・大風・洪水による飢饉、大地震などが遷都騒ぎの都を襲った。
特に飢饉についての記述は詳細で、仁和寺の和尚が行倒れの餓死者の額に「阿」の字を書き人数を数えたところ、都のある区域だけで、4万2千3百余あった、と記している。
 そして、そのような和尚(名は隆暁法印という)がいたことを、記録に残していることも貴重である。
 又、地震についても詳しく、被害の様相の記述は臨場感に溢れている。その中でも、余震の回数は明白な減衰曲線を記録しており、記述全体の正確さを窺わせる。
方丈記の災害記述は、

  • 抽象的、定性的でなく、具象的、定量的であること
  • 時と場所が確定され、被害の様相が写実的であること

このことから、個人の記録は、蟻が地面を這いつくばって得た情報、つまり個人的体験を記録することであろう。
 方丈記の災害記述は、災害の全貌を伝える一方、地を這う微視的な情報も織り込んでいる。
現代においては、災害のマクロ的な把握は、公的機関によるものとし、多くの人が個人的記録を書き残すことが必要である。その記録は、非常に局所・局部的であり、主観的にならざるを得ないが、それ故個性的であり、読む者に訴える力は強い。
 私の友人に、東日本大震災の時、津波に巻き込まれ、九死に一生を得た人がおり、その貴重で、超個人的な体験を、いち早く文章化し、それを携えて、県内のみならず、全国を飛び回って語り部として活動されている。

台風10号による災害時

図―②  砂上の摩天楼 現代文明の縮図

 鴨長明はこのような体験に基づき、冒頭の随想に続き「棟を並べ、甍を争へる、高き卑しき人のすまいは、世世を経て尽きせぬ物なれど、是をまことかと尋ぬれば、昔しありし家はまれなり。或は去年焼けて今年作れり。或は大なる家滅びて小家となる。住む人も是に同じ」と記述している。
 この部分を読むと、映画「タワーリングインフェルノ」を思い出す。又、現在も建設が進行中の、ドバイの砂漠地における新都市建設が脳裏を掠める。
 鴨長明の六十歳時の住居は、三十歳台のそれに比べると、百分の一に及ばない「方丈」に住んでいる。そして、「又、ふもとに、一の柴の庵あり。(中略)かしこに小童あり。時々来りてあひとぶらふ。若しつれづれなる時は、これを友として遊行す。かれは十歳、これは六十」とし、小童との交流を記している。この小童は、鴨長明と付き合う内に、世の中の変転・流転の方丈記的思考が身に染まり、その後の子孫のDNAに影響し、我々日本人の無常観の一部を形成したのではなかろうか。

図―③ 方丈庵 解体組立は簡単 移動運搬は車(大八車程度)2両

 何れにせよ、災害列島に住む我々は、災害の記憶を後世に伝える義務がある。災害に対する知識と備え、それを支えるのは公的記録と、個人的記憶である。個人的記憶を印刷物(文字、写真)なりCDに保存し、私の友人のように、確実に後世に伝承していくことが求められている。

平成29年度「砂防ボランティア全国のつどい」に参加

作成日:平成29年6月6日 技術顧問:楢村光雄

全国各地の砂防ボランティアが一堂に会し、その体験を発表し、土砂災害防止活動に役立てるため、6月1日に愛知県豊田市で集会が開かれました。
 NPO防災千葉からは、市川理事長、児安事業部員、楢村が参加しました。
 今年は、砂防ボランティア岩手県協会と砂防ボランティア広島県協会から活動報告があり、特に岩手県協会からは、平成28年8月30日の台風10号による災害時の急傾斜施設の現地点検調査活動の内容について、報告がありました。

台風10号による災害時

留意点として

  • 点検調査票は地震時の点検表を準用したこと
  • 大雨注意報が発令された場合は、調査は中止
  • ボランティアのみの調査なので、ヘルメット・身分証明書・腕章を 着用

鼻ぐり井手

作成日:平成29年5月16日 設計部 鵜飼 浩

熊本の歴史的構造物として、加藤清正の指揮により江戸時代に築造されたとされる農業用水路「鼻ぐり井手」を見学しました。(見学日2016年11月19日)

  • 鼻ぐり井手とは
    菊陽町馬場楠(ばばくす)の白川取入口から熊本市の大江渡鹿(おおえとろく)までの約12kmの井手(いで)(人工的に作られた水路)を「馬場楠井手(ばばくすいで)」と呼び、現在も田畑に水を供給しています。

    「鼻ぐり井手」は、下の位置図の「馬場楠井手」の取入口から約2km下流にあり、岩盤を深く掘削する際に一部を壁状に残して壁の下方に半円形状の穴(※)をくり貫いた構造物です。

    (断面図・構造概要図) 位置図

    位置図(地図出典:Google マップ)

    くり貫いた穴の形が牛の鼻輪を通す穴に似ているところが「鼻ぐり」という名称の由来とされています。
    (※)穴の高さは2m程度(教育委員会パンフレット平成23.25年度調査)

    断面図・構造概要図
    中須山の鼻ぐり橋付近の断面図

    中須山の鼻ぐり橋付近の断面図

    構造概要図

    構造概要図

    上図出典:2015 菊陽町教育委員会パンフレット「馬場楠井手(ばばくすいで)と鼻ぐり」

  • 鼻ぐり井手の外観
    鼻ぐり井手の外観1 鼻ぐり井手の外観2 鼻ぐり井手の外観3 (撮影日2016年11月19日 菊陽町鼻ぐり井手公園から撮影)

    現在残っている壁の間隔や穴の大きさは一定でなく、一部に亀裂補修の跡も見られます。
    この穴は、阿蘇山から放出される火山灰による土砂堆積を防止して安定した流量を確保し、また、掘削に要する労働力の軽減を目的として考案したと推測されています。

    しかし、くり貫き穴の形状や壁の間隔などをどのようにして考案したのかは明かにされていないようです。

    加藤清正の考案した構造物は、現代の土木施設では見られない独特の形状が他の治水施設でも見られます。このような地形や水流を活かした工夫は、現代の土木施設の設計者である我々も忘れてはならない心がまえであると感じます。

先ず 隗より始めよ

作成日:平成29年3月20日 技術顧問 楢村光雄

中国の戦国時代、燕が斉に敗れ、その領土の大半が斉に占領されていた頃、燕の昭王は国力増強・失地回復のため、人材を求める方策を宰相郭隗に尋ねた。
郭隗は故事を例に引きながら「先ず私を厚遇しなさい(先ず 隗より始めよ)それを見た諸国の賢者が、あの凡庸な男でも、あのように遇せられている、私ならもっと優遇される・・・と諸賢が押しかけて来るであろう」
昭王が隗を優遇したところ、天下の賢者が燕に集まり、燕は力を盛り返し、失地回復にも成功した。―① 

先ず 隗より始めよ

これから転じて、②―遠大なことをするには、身近なことからはじめよ、③―ことを始めるには、先ず自分自身が着手せよ(言い出しっぺが着手する)という意味に用いられる。

今、土木に関して意見を表出する機会は多いようであるが、実は少ない、表に表すのが面倒と感じる、そのような消極さを少しでも払い除けたい、土木から世の中を見る、又、世の中から、土木を見てみたいと思う。それを文章として定着させ、皆さんの目に晒せたいと思う。

筆者は75才の元土木職の地方公務員、文章は下手、イラストもなっていない、しかし、少しでもこの駄文に目を通し、そういう考えもあるのか、自分ならこう考える、と思ってもらえればそれで良し。

この場での、「先ず 隗より始めよ」は ②、③、の意味で使っている、即ち、 土木のことについて、もっと良い土木にしようと思う気持ちを大切にしながら、土木の現実・現場・現象・経験・感想・疑問・提案などを不十分で断片的にではあるが書いてみたい。

なお、①について感想を述べれば、宮仕えの隗氏は少なからず不完全燃焼の人生ではなかったか、何しろ自らを諸国の賢者に比して凡人とし、厚遇は得ることはできたが、何となく処世術がうまく、微温湯的な処遇に甘んじて、生涯を送ったのではなかったか、と感じていた。

いやいや、隗氏は、戦国の世、そんなのんびりした生涯を送れる訳がない。まず、燕に仕官しようと押しかけてくる有象無象の人物の中から、真に燕の国の再建に辣腕を振るえる人物を選別しなければならない。口先だけの男かもしれぬ、テロリストやもしれぬ、自分より高い給料も決めてやらなくてはならぬ、結果的には領土も回復したことを考えれば、隗氏は昭王の信頼厚く、人を見る目の確かさを備えていた人物であったに違いない。

隗氏は凡庸なる官僚ではなかったという結論になる。

災害復旧事業の概要

作成日:平成29年3月20日 技術顧問 楢村光雄

 ここでは「公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法」に関する災害復旧について記する。

  • 「災害」とは、異常天然現象により公共土木施設が損傷を受け、本来の機能が発揮されなくなることをいう。
  • 「災害復旧事業」とは、災害にかかった公共土木施設を原形に復旧することである。
  • 「異常天然現象」とは、暴風、洪水、高潮、地震その他の自然現象であり、それが異常と判断された場合である。
    • 1)「河川災害」の場合:警戒水位(氾濫注意水位)以上の水位で、通常、計画高水位の6割程度に定められている。
      図1
    • 2)「河川以外の施設災害」の場合:最大24時間雨量が80mm以上の降雨、又は時間雨量が20mm程度以上の降雨。
      図2
    • 3)最大風速(10分間平均風速の最大のもの)が15m以上
    • 4)異常な高潮、波浪、津波による災害で被災の程度が軽微でないもの。
    • 5)地震による災害の場合:地震によるとみられる施設災害については、震度の基準は定められていないが、社会通念上の被害であり、震度4以上と考えられる。
  • 「公共土木施設」は、現に地方公共団体が維持管理している河川、海岸、道路、砂防、地滑り、急傾斜施設、港湾、漁港、下水道、公園である。上水道については、厚生労働省の「上水道施設災害復旧費国庫補助」によって対応することになる。
    図3
  • 「限度額以下」の災害は摘要除外となる。
    1箇所の工事費が、都道府県・政令市では120万円、市町村では60万円に満たないものは摘要されない。
  • 「1箇所工事」とは、同一の施設について災害のかかった場所が、直線距離で100m以内の間隔で連続している場合は、各々の箇所の工事費の合計が限度額以上となれば、1箇所工事とみなす。
    ただし、所管が同一であること、被災年月日が同一であることが必要である。
  • 「災害査定」は、被災後二ケ月以内に実施される。
    災害の現地において、事業採択の可否、査定設計書に基づく工法の検討、事業費の妥当性等を、申請者(自治体)、査定官(国交省)、立会官(財務省)の三者の合意により決定する。
    現地での検討であるので、起終点の確認、被災の実態、復旧工法の妥当性、気象関係資料、査定設計書等を用意し、的確な説明を行う。
  • 災害復旧事業の流れ
    図4
  • 災害復旧事業費の自治体負担について
    負担法により、災害復旧事業費の内、2/3は国が負担し、残りの1/3は全額起債の充当が認められ、起債の内95%が交付税として措置されるので、地方自治体の財政負担は実質1,7%である。勿論、自治体職員の人件費は自治体の負担ではある。
    図5
  • 何事にも「グレーゾーン」がある。
    この被災現場が、災害復旧事業に該当するかどうか、判断が難しい場合がある。例えば、被災水位の考え方、施設の機能の毀損程度、維持保全の程度等現場で議論になる場合があるが、採択実績、近傍の土地利用、民生の安定等をよく説明する必要がある。

熊本城の石垣

作成日:平成29年3月10日 設計部 鵜飼 浩

熊本地震から半年経過した2016年11月、千葉県建設コンサルタント業協会主催の熊本被災地視察会に参加しました。その中で、世間での注目度の高い熊本城について、土木施設でもある石垣の被災状態を撮影しました。
(撮影日2016年11月18日 立入り可能箇所からの撮影)

  • 大天守(右)と小天守(北西方向から撮影)
    北西面の石垣の一部が崩壊
    大天守(右)と小天守(北西方向から撮影)

    次に、櫓(やぐら)の土台となる石垣の隅角部に着目してみました。

  • 宇土(うど)櫓(やぐら) (北西方向から撮影)

    高さ20mの石垣
    隅角部とそれに接する石垣 崩壊を免れている
    宇土(うど)櫓(やぐら) (北西方向から撮影)
  • 戌亥(いぬい)櫓(やぐら)(北西方向から撮影)
    隅角部は崩壊を免れている
    戌亥(いぬい)櫓(やぐら)(北西方向から撮影)
  • 未申(ひつじさる)櫓(やぐら) (南方向から撮影)
    隅角部とそれに接する石垣ともに崩壊を免れている
    未申(ひつじさる)櫓(やぐら) (南方向から撮影)

    メディアで注目された飯田丸五階櫓の隅角部と同様、これらの櫓の土台となる石垣も、隅角部は崩壊を免れている。隅角部がかろうじて崩壊を免れたことで、上部の天守、櫓の崩壊を防いだともいえる。

    石垣は、「扇の勾配」と呼ばれる上部が急勾配となる積み方で、隅角部は算木積み (※)である。この積み方は、加藤清正が携わった石垣の特徴でもあり、今から400年ほど前のコンクリートを使用しない石垣として、強固さと美しさを兼ね備えている。

    (※)算木積み
       隅石に用いる長石の長辺と短辺を交互に積み上げていく積み方

平成28年度「砂防ボランティア全国のつどい」に参加

作成日:平成28年6月21日 作成者:楢村 光雄

阪神・淡路大震災を契機として、全国各地に砂防ボランティア協会が設立され、土砂災害防止のため、危険箇所の点検や土砂災害防止のための方策などに関する広報活動が行われています。 このつどいは、全国の砂防ボランティアが一堂に会し、その体験を発表し、ボランティア活動の今後のあり方や技術の研鑽に努めることを目的に、今年度は下記により開催されました。

開催日:平成28年6月21日
場 所:岡山市

活動報告は、徳島県砂防ボランティア協会と特定非営利活動法人神通砂防の二団体から行われ、徳島県協会からは「災害時の活動の困難さについて」、神通砂防からは「砂防教育の重要性について」報告があり、参加者は熱心に聞き入っていました。
尚、千葉県では、特定非営利活動法人防災千葉として、会員250人で防災教育等の活動を実施しています。

熊本地震について

作成日:平成28年5月15日 作成者:楢村 光雄

熊本地震が発生

阿蘇大橋周辺の山腹崩壊

平成28年4月14日21時26分熊本県において震度7(M6.5)の地震が発生し、 その後、4月16日1時25分に再び震度7(M7.3)の地震が発生した。
気象庁は、4月14日の地震を4月16日の地震の前震と位置付けたが、このように震度7規模の地震が続けて発生することは珍しい現象である。 このため、犠牲者49名の内12名は前震では倒壊しなかった建物の中で休んでいたところ本震によって建物が倒壊し下敷きになって死亡したことがわかった。 又、ライフライン(鉄道、道路、空港、電気、上下水道、ガス等)も多大な損傷を受け、その復旧に全力が注がれている。
農地や工場などの生産部門の被害も大きく、熊本県のみならず九州の産業、ひいては日本の経済にも影響を与えると思われる。
活断層のずれによって発生した今回の震度7の揺れには大規模な山崩れ、法面崩壊、地面の亀裂、液状化、多数の家屋の倒壊をもたらし人命を奪い、生活、産業基盤を破壊した。 現地では各担当部署が懸命の復旧作業をおこなっており、全国からボランティアも参集し心強い活動を続けている。

熊本地震から学ぶこと

家屋崩壊

私達建設部内に働く者として、熊本地震から得られた教訓を今後の事業に活かしてゆく必要がある。

  • 災害復旧事業とは?
    速やかな災害復旧を図ること。
    地震などの天然現象によって損害を受けた自治体管理の道路・河川等の公共施設は「公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法」により国が2/3を負担し、 残りについても起債の充当が認められている。このルールと採択基準を良く理解し、発災に当たって速やかに対応できるよう準備をしておく。
  • あなたの職場のB.C.Pは?
    事業継続計画(B.C.P)を確立しておくこと。
    大規模災害が発生すると事業所は混乱し事業が曲がりなりとも動き出すには数日の時間がかかる。 この時間を少しでも短縮するためにB.C.Pを作成し、構成員が日頃から点検しておく。
  • 日常生活における地震対策とは?
    日常生活のなかで防災対策を準備しておく。
    建物の耐震補強から家具、ロッカーの転倒防止、非常用持出し品、飲料水等の備蓄。今、その場で大地震に見舞われたらどうするかと考えておく。
  • 首都直下型地震は必ずやって来る。
    今後30年以内に70%の確率で発生するといわれている首都直下型地震。
    考えておかねばならないのは地震だけでなく、それと同時に発生する火災、大雨、洪水、感染症、社会不安などの複合災害である。最悪の事態を想定し、一歩、一歩対策を講じてゆく必要がある。

首都直下型地震の発生

作成日:平成28年11月2日
作成者:技術士(建設・総合技術監理部門) 楢村光雄

  • 突然、ガタガタッという激しい上下動が襲って来る。
    立っていられない、棚から物が落ちる、ロッカーが倒れる、
    やっとの思いで机の下に身を隠す。
    路上では、建物からの落下物(広告看板やタイル等)や電柱が倒れかかってくる。
    一旦、難を逃れても、暫くすると余震がやって来る。

  • 緊急地震速報が遅れる
    テレビの様子

    通常、大地震の直前にテレビや携帯電話に緊急地震速報が警戒音と同時に表示されるが、直下型地震の場合、 この速報が表示される前に、突然揺れが来る。 そして、遅れて緊急地震速報が届く。
    震源から離れた場所には、はじめに速度の速いP波が届き、 続いてP波より速度は遅いが 揺れの大きいS波が届く。
    緊急地震速報は、P波を感知して震源・震度を予測して発せられるシステムである。
    首都直下型地震の場合、震源から地表までの距離は20km程度、P波とS波の到達する
    時間差は、わずか2秒ほどなので、有効な対策は取りづらい。

  • 30年以内にM7以上の地震の発生確率は70%
    南関東でM7クラスの直下型地震は、300年間に9回(30年~40年に1回)発生したことから、これを確率表現した。
    南関東のどこかで、M7クラスの直下型地震が、今後30年以内に起こる確率はかなり高いということである。

    転倒防止の原理
    転倒防止の原理
    ・つっかえ棒は、奥の壁近くに取り付ける
      ・つっかえ棒は、緩みのないように取り付ける
  • 注意すべき複合災害
    非常持ち出し用品
    阪神淡路・東日本大震災をはじめ、中越・鬼怒川・熊本災害では、大規模・広範囲に及び、
    又、地震と豪雨が重なる複合災害の様相を呈している。
    首都直下型地震では、洪水、高潮の同時発生の可能性があり、感染症や社会混乱(金融
    パニック、犯罪)に対しても、防止対策を準備しておく必要がある。
企業情報

建設コンサルタント:建25第3105号
測量業:第(8)-12398号
補償コンサルタント:補24第3180号
ISO9001:2008Q1465

【本社】
〒260-0013 千葉市中央区中央3-10-6
北野京葉ビル8階
TEL 043-225-8710 FAX 043-221-5432

【松戸営業所】
〒270-0034 千葉県松戸市新松戸4-200

【船橋営業所】
〒273-0011 千葉県船橋市湊町1-19-11

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